花粉症グッズとは:花粉症対策 グッズ・お茶・注射まで

花粉症と対策グッズ

最近では毎年花粉の季節が近づくと,デパートや薬局には花粉症対策グッズが目白押しの状態だ.

洗眼,点眼薬から掃除,洗濯用品,めがね,マスク,健康食品に至るまであらゆるものが開発され,種類も多様化している.

現代花粉症は多くの人が患う国民病であり,花粉症で苦しむ人にとって対策は重要だ.

対策グッズが多く出ているということ事態は喜ばしいことなのだが,用心するべきことも多くある.

それは国民病とまでいわれる「花粉症」を利用し,効果の疑わしい対策グッズが出回っているということだ.

商品の話題性だけで科学的根拠の無いものも多くある.

また,ある時期は良いとされていたものでも,数年でその評価が下がるということもよくある.

花粉症対策グッズを購入する時には多くの情報で頭でっかちになるあまり,足元がみえなくなってしまうことがないように注意したいものだ.

特に日本人はひとつのものが注目されると,みんながそれを求めて突っ走る傾向がある.

薬局などで試すことができるものは試し,自分の身体に合うものを選ぶことが一番良い方法だ.

花粉症対策グッズの売れ筋商品に服用タイプのものがいくつかあるが,服用タイプのものは個人個人の遺伝子パターンや花粉症の型で効き方が違ってくるものであり,効く人効かない人がいるため注意が必要だ.

花粉症対策グッズはあくまでも補助的なものと考え,取扱説明書をよく読んで使用することが大切だ.

そして情報に惑わされず,自分に合ったものを自分なりに考えて購入するということを心がけたいものだ.

花粉症対策と眼鏡

花粉症による目の不快な症状には花粉を目の粘膜に付着させない対策が必要だ.

それには眼鏡の着用が有効で,花粉飛散時期の外出には必ず眼鏡を着用し,さらに帰宅したら洗眼,目薬をすることで目のかゆみや炎症を予防することができる.

近年では花粉対策ゴーグルが開発され注目を集めている.

それはレンズのサイドにカバーがついたもので,目と眼鏡の隙間から花粉が入るのを完全に防ぐことができるようになっている.

近年では眼鏡の上からかけられるタイプやサイドに取り付けるカバー,またおしゃれなものなどさまざまな種類が出ている.

いつもコンタクトを装着している人は,花粉症の季節だけ使い捨てのタイプを用いるなど,常に清潔な状態を保つようにし,どうしても症状が改善されない場合には花粉の飛散時期だけでも眼鏡と併用することが望まれる.

普通の眼鏡を着用することで目に入る花粉の量を約3分の1に減らすことができ,花粉対策用の眼鏡ではさらに約4分の1にまで減らすことができると言われる.

眼鏡をしていてもちょっとした隙に花粉が目に入り込むことがある.

そのときは洗眼して花粉をしっかり洗い流する.

花粉専用の洗眼液も市販されており,目のかゆみや炎症を抑える効果がある.

しかし洗眼液や付属の洗眼カップは不潔になりやく眼病の原因になることも少なくない.

十分注意して取り扱うことが大切だ.

洗眼液がなくても水道のきれいな水で洗い流すことで十分花粉を落とすことができる.

洗眼とメガネの着用は花粉症対策として習慣的に行いたいものだ.

花粉症対策とマスク

花粉症の季節になるとマスクをかけて外出している人を多く見かけます.

マスクは花粉症対策グッズとして欠かすことのできないアイテムのひとつだ.

マスクの役割は花粉やほこりなどの異物が鼻や口から入り込むのを防ぐことだ.

花粉症の季節はインフルエンザの流行の時期でもあり,花粉を防ぐと同時にインフルエンザや風邪の予防にもなる.

またマスクを装着している本人がクシャミや咳をした時に周囲を不快な気持ちにさせないという役割もある.

近年,薬局などのマスク売り場では多くの種類のマスクが並び,何がよいか選択に戸惑う人も多いようだ.

マスクを選ぶ時に重視するべきことは「花粉が入り込まない構造になっているか」ということだ.

「○%カット」などと表示してある商品も多くあるが,実際には正面から来る花粉はカット率の通りに防御できても,鼻の上や頬の隙間から花粉が入ってくることが実験などで分かっている.

自分の顔の大きさにぴったりと合い,装着したときに隙間ができないマスクであることが何よりも大切だ.

また,マスク本体や中のガーゼがこまめに取り替えられるもの衛生的なものが望まれる.

一度マスクについた花粉は洗濯しても残るため,使い捨てや鼻口の接触部分が新しいものと取り替えられるものが便利だ.

素材はガーゼより不織布の方が目が細かく花粉のカット率が高くなる.

最近の傾向として立体構造のものや,衛生的な使い捨てタイプが主流となっている.

多層フィルター構造や,繰り返し使える耐久性のあるもの,直接鼻の中に入れるマスク,また保湿ができる濡れマスクといったものまで開発されており,マスクは多様化しているといえる.

花粉症の予防対策

花粉症は通年性の病気だが,スギを原因とした花粉症は春がもっとも症状の出やすい季節だ.

体調管理や体質改善などでシーズンオフから予防対策することで,翌年の花粉症の症状を軽減し楽に過ごせるようになる.

毎年秋になると翌年の花粉飛散予測が発表される.

基本的に猛暑であればあるほど翌年の総飛散量は多くなり,暖冬だと飛散時期が早まる.

花粉症治療をする場合は症状が出てからでは手遅れで,少なくとも花粉の飛散する2週間前から行うことが望まれる.

また花粉飛散時期に入る前には,家の中を大掃除したり,カーペットを取り除いてフローリングにしたり,空気清浄機など対策グッズをそろえたり,準備するべきことが多くある.

あらかじめ花粉飛散時期や量の予測情報を知っておくことも大切だ.

また,「冷えは万病のもと」と言われるように,花粉症にとっても身体の冷えは大敵だ.

夏の間の冷房のかけ過ぎ,冷たいものの食べ過ぎは翌年の花粉症の症状の悪化につながる.

冷房だけでなく,食事の面でも身体を温める温性食品を多くとり,冷たい飲み物を避けることが予防になる.

スギ花粉症の季節である春は,私たちの体力が低下している時期でもある.

それは年末の忘年会にはじまり,正月,新年会,バレンタインデー,歓送迎会などアルコールや身体に良くないものを食べる機会が続き,春はそれが一段落した季節だからだ.

体力,免疫力のバランスが崩れているところに花粉が作用するのだから,症状は悪化して当たり前なのだ.

できるだけ規則正しい食生活を守り万全の体調で花粉症の季節を迎えたいものだ

花粉症対策と東京都

1963年に日本で初めてスギ花粉症の患者が報告されて依頼,スギ花粉症の患者数は年々増え続けている.

そして現在スギ花粉や他の花粉症の患者を合わせると数千人の数にのぼると言われている.

花粉症にはさまざまな原因が考えられているが,国や自治体レベルで取り組まなければいけない対策が多くある.

東京都では総合的な花粉症対策を推進するために2005年に花粉症対策本部を設置した.

花粉症対策本部では「花粉の少ない森づくり」を目指してさまざまな取り組みを行っている.

そのひとつに花粉の発生源対策がある.

都内の森林地域では花粉を多く発生するスギ林が増加している.

花粉症の原因となるスギ花粉を減らすためにはスギの本数を減らす必要がある.

発生源対策は都内の森林地域のスギ等を伐採し,花粉の少ないスギや広葉樹を植樹していく取り組みだ.

そして10年後にはこの森林から発生するスギ花粉の量を2割削減することを目標としている.

また東京都と近隣の自治体では近年,ディーゼル車の運行規制を強化している.

ディーゼル排気物質をはじめとする大気汚染物質は,花粉と一緒に鼻粘膜に付着することでアレルギー反応がおきやすくなると言われている.

また妊婦がディーゼル排気ガスを吸い込むと,そのこどもがスギ花粉症になる可能性が高いとの調査結果もある.

ディーゼル車運行規制は大気汚染問題には重要な対策なのだ.

今や国民病とも言われる花粉症だが,国や自治体で行われるさまざまな対策によって今後どの程度の効果が得られるかが注目されている.