花粉対策 体質改善:花粉症対策 グッズ・お茶・注射まで

花粉症対策と体質改善

同じように花粉を吸っていても花粉症になる人もいれば,ならない人もいます.

これは体質の違いによるもので,体質を改善することは重要な花粉症対策のひとつだ.

体質改善には日常の生活習慣を見直す必要がある.

食生活では肉類や乳製品を控え,魚や野菜,穀類を多くとるように心掛けます.

高たんぱく高カロリーの欧米型の食事ではなく,昔ながらの和食は体質改善に最適だ.

そして十分な睡眠をとり規則正しい生活をすることも大切なことだ.

不規則な生活や睡眠不足は自律神経の失調をおこし体力も低下する.

体力の低下は花粉症の症状を悪化させてしまう.

また喫煙は花粉症の大敵であるため辞めたいものだ.

タバコを吸う事は大気汚染の中に身をおいているようなもので花粉症の症状を悪化させてしまう.

飲酒は一般的にはアレルギーを悪化させるものだが,赤ワインや日本酒を適当量飲むことは身体をあたためる効果があり,花粉症の症状緩和に効果的だ.

ただしビールは身体を冷やし症状を悪化させる可能性がある.

また適度に運動することも大切だ.

水泳,乾布摩擦,日光浴など適度な運動を継続的に行うことで体力もつき,ストレス解消にもなる.

体質の改善には漢方薬を利用する方法もある.

さまざまな種類があるため,自分の症状や体質を専門医と相談の上薬の種類を決める.

花粉症と生活習慣は密接に関わっている.

常日頃からよい生活習慣を心掛けて過ごすことが花粉症に負けない体質をつくるのだ.

花粉症対策と鼻呼吸

花粉症対策のひとつとして「鼻呼吸」が注目を集めている.

以前から鼻呼吸を提唱している西原克成医学博士は,口呼吸がさまざまな病気の原因であるとの考えから,花粉症,アトピー性皮膚炎,喘息などさまざまな病気に対して鼻呼吸を行う治療をし,実際に効果を上げているということだ.

鼻から空気を吸う「鼻呼吸」では,鼻腔を通る間に埃や細菌などの異物が除去され,同時に加湿される.

その空気は肺で酸素を吸入しやすい状態になる.

つまり,鼻は優秀な加湿器と空気清浄機の役割を果たしているということだ.

人間は今では鼻と口のどちらでも呼吸をすることができるが,もともと人間を始めとする哺乳類は鼻だけで呼吸をしていた.

口呼吸では空気と一緒に吸い込んだ埃や細菌によって扁桃腺組織を痛め,その機能を低下させてしまう.

その結果免疫力が低下して花粉症などさまざまな病気を引き起こすというわけだ.

ようするに,人間の身体は口から吸った空気をきれいにするしくみになっていないのだ.

一度口呼吸が身についてしまうと,なかなか鼻呼吸には戻せないものだ.

花粉の飛んでいないシーズンオフから少しずつ鼻呼吸に取り組む対策が必要だ.

その方法として睡眠中に濡れマスクを利用するのも効果的だ.

睡眠中は無意識に口呼吸をしていることが多いものだが,濡れマスクをすれば口で呼吸をしにくくなる.

さらにマスクの水蒸気を吸い込み鼻の通りがよくなることで自然と鼻呼吸が身につきます.

昼間は意識的に口を閉じて鼻呼吸をする心がけが大切だ.

市販の鼻呼吸グッズも多くでているので試してみるのもよい方法だ.

花粉症対策と肌

花粉症の季節には目,鼻だけではなく肌もまた多くのトラブルを起こする.

花粉症の時期は空気が乾燥し,紫外線も強くなってきている.

そこへ花粉の刺激が加わることで顔がかゆくなったり,部分的に肌荒れを起こしたりするのだ.

花粉症の薬には皮脂量を増やす作用があるため,ニキビが悪化することもある.

皮膚はもともとバリア機能を備え持ち,外からの刺激をまともに受けないようになっている.

バリア機能が高い健康な肌には花粉の異種タンパクは侵入することはできない.

しかしバリア機能の低下している肌は,乾燥が進み,肌表面の角質がどんどんめくれあがってくる.

その部分から異種タンパクが侵入し炎症を起こすのだ.

バリア機能が低下している肌は刺激に弱い肌になるということだ.

肌のバリア機能は目をこすったり鼻を繰り返しかんだりすることによる摩擦刺激や,その他日常の間違った手入れの方法など,さまざまな原因によって起こる.

手やティッシュの摩擦刺激に十分注意し,毎日正しいスキンケアを行うことで花粉症による肌トラブルは抑えることができる.

花粉症による肌のトラブルはほとんどが顔と首に集中して起こる.

それは顔や首が衣類に覆われずに露出しているため,花粉が直接付着してしまうからだ.

外出時にはできるだけ肌を覆うように心がけることも必要だ.

花粉症の薬によるニキビの悪化が気になる場合には薬剤師などに相談することだ.

そして十分な睡眠とバランスのよい食事をとり,ストレスを貯めない生活を送ることが粉症の季節には特に大切だ.

花粉症対策とスキンケア

花粉症が原因で起こる肌あれやかゆみ,炎症などの症状には,正しいスキンケアを行うことが重要な対策だ.

まず,低刺激の化粧水でしっかりと保湿をし,化粧をする場合は下地をしっかりと,ファンデーションは薄めに押さえるようにのせます.

花粉のつきやすい油性のものは避けます.

花粉症の人はシンプルな化粧を心がけ,アイメークはアイライン,マスカラ程度にして,色物は避けます.

ノーメイクでは花粉が直接肌に触れ,かえって刺激を受けてしまう.

ただし皮膚剥けがひどい場合はできるだけノーメイクにし,保湿ケアをしっかりと行う.

帰宅後はすぐにクレンジングと洗顔で付着した花粉を洗い流する.

長い時間顔に花粉がついた状態は肌のかゆみの原因になるためだ.

その後,化粧水で水分を補います.

肌にかゆみや炎症を起こしている場合は消炎効果のある化粧水が効果的だ.

乳液や美容液などの保湿剤も,皮膚の再生を促進する成分を含んでいるものが効果的だ.

肌の再生を早め,バリア機能を高めてくれる.

化粧水や乳液を肌に載せるときには,軽くたたくように行うことが基本だ.

肌を横滑りしたり,すり込みすることは摩擦によって肌を痛めることになる.

またスクラブ入りやピーリング系の洗顔料は刺激が強いため,花粉症の季節には使用を止めたほうが無難だ.

クレンジングはオイル系よりクリームタイプか水性ジェルタイプのものの方が肌に負担をかけません.

花粉症の季節は空気が乾燥し,紫外線も強くなりつつある.

また目をこすったり,鼻をかみすぎたりして肌はデリケートな状態になっている.

花粉症の季節は毎日のスキンケアを正しく,より丁寧に行うことが大切だ.

花粉症対策とストレス

花粉症の症状を悪化させる原因のひとつにストレスがある.

ストレスによる病気は数多くあり身体に悪いということは周知の通りだが,花粉症も例外ではない.

花粉症は花粉という抗原に対して免疫力が過剰に働くことで起こるものだ.

ストレスは抗原と似た働きをするため,ストレスを感じると免疫力が過剰に働きます.

免疫力が過剰に働くことで,ヒスタミンなどのアレルギー症状を引き起こす化学伝達物質を出しやすくしてしまうのだ.

花粉症は今では幅広い世代に広がっているが,中でも働き盛りの30代から50代に集中している.

30代から50代は仕事などで最もストレスがかかりやすい世代だ.

花粉症は免疫力も体力のある働き盛りの世代に多く,逆に免疫力も体力も低い高齢者には多くないということだ.

ストレスを解消する方法は人それぞれだが,自分の好きなことを思い切りする時間を持ったり,スポーツをしたりするのも有効な方法だ.

また「ユーモア療法」という笑うことでストレスを解消する療法もあり,これはがん治療にも効果を発揮している.

アロマテラピーで芳香浴やハーブティーを楽しむこともリラックスでき効果的だ.

また十分な睡眠をとることはストレスをためないためには重要なことだ.

自律神経のバランスを保つために遅くても夜12時前には寝るようにしたいものだ.

花粉症の季節は症状がつらく,暗い気持ちになりがちだが,自分なりのストレス解消法をみつけてストレスを貯めこまないことがひとつの対策といえる.

花粉症対策とヨガ

花粉症対策として注目を集めているもののひとつにヨガがある.

ヨガは近年健康やダイエットを目的として女性を中心にブームを巻き起こした.

ヨガは体のゆがみを正し,肩こりや疲労をとるとともに,精神的にリラックスする効果がある.

心に安らぎを与えることにより免疫バランスを整えます.

免疫バランスは花粉症の症状と密接に関わっており,実際にヨガを始めたことで花粉症の症状が大きく改善されたという人が少なくない.

ヨガにはさまざまなポーズがあり,ホットヨガやパワーヨガなど種類もいくつかある.

ヨガで重要となるのが「呼吸」で,ヨガのポーズをする時の基本となる呼吸は,鼻から吸って口から吐き出す「腹式呼吸」だ.

体の中にたまっている悪いものを吐き出し,きれいな空気を吸い込むという考え方は,さまざまな病気に有効な呼吸法「鼻呼吸」に通じるものがある.

運動不足解消にもなり,自宅やスタジオなど花粉が飛んでいない場所でできるメリットもある.

ヨガには「ジャラ・ネーティ」という鼻の浄化方法がある.

これは日本の「鼻うがい」と似ているもので,食塩水によって鼻の中を洗浄する方法だ.

日本で「鼻うがい」は鼻の粘膜保護の面から賛否が分かれているが,ヨガで行われる「ジャラ・ネーティ」は歴史も長く,継続的に行うことで鼻の粘膜を丈夫にし,花粉やホコリなどのアレルギー物質へ反応を抑えると言われる.

最初は苦しく感じられる方法を,日頃から練習することで免疫力そのものを高めていくことが大事だと考えられている.

この「ジャラ・ネーティ」を花粉症対策として取り入れる時にはヨガの指導者,耳鼻科医師などの指導を受けてから行うことが望まれる.